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スペインの牛追い祭りとは?参加条件は?事故や歴史をまとめ!

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スペインの牛追い祭りとは?参加条件は?事故や歴史をまとめ!

スペインの牛追い祭りを知っていますか?牛追い祭りとは、スペイン北部ナバラ州パンプローナ市で毎年7月に開催される、伝統的なお祭りです。「サン・フェルミン祭」という名称で、日本では牛追い祭りとして知られています。スペインにはトマト祭りもあり、陽気な国民性を象徴する愉快な祭典が豊富にあることが分かりますね。この記事では、牛追い祭りの詳細や参加条件、これまでに起きた事故や、歴史を振り返ってみたいと思います。

目次

スペインの牛追い祭りとは?

牛追い祭りは、スペインの3大祭りとよばれる祭典の1つです。闘牛場まで牛に追いかけられる「牛追い」が人気で、見どころや楽しみ方が満載!世界中から観光客が訪れ、パレードや花火などのさまざまな催しものがあります。キリストの守護聖人であるサン・フェルミンを祭る儀式として、12世紀より前には行われていたと考えられている牛追い祭り。スリル満点で、スペインらしさを感じることができます。

参考:NEWT

牛追い祭りの見どころ

牛追い祭りは、街の狭い石畳の通りに闘牛用の雄牛が放たれ、スリルを求める参加者がその前を走るという一風変わったイベントが、最大の見どころです。7月6日正午、市庁舎バルコニーから打ち上げられる花火で牛追い祭りがスタート。日中のイベントの後には街全体が祝祭ムードに包まれ、夜の部が始まります。旅行会社で牛追い祭りツアーが組まれるほど、祭りの期間中は見どころ満載のイベントなんです。

牛追い祭りの危険性

牛追い祭りには、危険性が懸念されています。6頭の雄牛と数頭の牽導用牛が約800mのコースを走る牛追い祭りは、参加希望者が多いものの、厳格なルールがもうけられるほど危険性の高いイベント。市街地の石畳の通りを駆け抜け、先頭を走る参加者と共にゴールの闘牛場を目指すというものです。危険な行事でもあり、転倒・踏まれ・角で突かれるなどの事故が毎年発生しているそうですよ。

牛追い祭りの参加条件

牛追い祭りは、誰でも参加できるお祭りではありません。安全と秩序を守るための明確な参加条件・ルールが定められているため、日本からふらっと訪れて気軽に参加できるわけではないのです。誤った認識を持っていると、思わぬ危険につながることもありますので、ルールをしっかり把握しておきましょう。牛追い祭りに参加してみたいと考えている人は、参考にしてみてください。

18歳以上のみ参加可能

牛追い祭りには、18歳以上のみ参加できます。理由は、18歳未満の未成年者が牛と一緒に走るのは極めて危険であると考えられているためです。発見された場合は、即座に退場させられます。警察官が出走前に年齢確認を行うこともあるそうですよ。危険性を考えてのルールなので、日本から参加する際にも年齢制限は守りましょう。

走行中の飲酒・薬物は禁止

牛追いのイベントは朝8時にスタートしますが、前夜から続くフェスティバルのため、酔った状態の観光客も多く見られるそうです。しかし、飲酒や薬物の影響下での参加は禁止されています。見つかった場合、警察によって排除されますので、お酒や薬物が身体に残った状態では参加しないようにしましょう。安全面だけでなく、牛や他の参加者に危険を及ぼすためです。

観光客も参加可能

牛追い祭りには、観光客の参加も可能です。特別な登録なしで参加できますが、公式が定めているルールをすべて守る必要があります。牛追い祭りのルールや危険性を知らせるため、地元警察は毎年、初心者向けの安全ガイドを公開しています。見物だけでも十分に楽しめるお祭りであることもアピールされていますので、参加の際には熟考することをおすすめします。

牛追い祭りの歴史

牛追い祭りの起源は、中世(12~13世紀)にまでさかのぼります。もともとは、街の守護聖人である聖フェルミンを称える宗教行事として始まったそうです。牛を闘牛場へ移動させる際の導線が、時を経て「走る行事」として変化したものです。1592年ごろには、牛追い祭りの日程が7月の9日間というふうに定められ、現代のスタイルへと発展しました。牛追い祭りは、7月6日の正午に市庁舎前で打ち上げられる花火から始まり、その後毎朝8時頃から牛追いが行われます。

牛追い祭りでこれまでに起きた事故

実は、牛追い祭りではこれまで複数の死者やけが人が出ています。記録が始まった1910年以降、15~16人の死亡者が確認されているそうです。ここ数年での死亡例は少ないものの、毎年数十から100人程度のけが人は発生しているとか。群衆に押し潰される事故も発生していますが、同類の事故としては韓国で2022年に起きたソウル梨泰院雑踏事故が記憶に新しいですよね。

参考:AFP BB News

牛の角による突き刺し

牛の角による突き刺しは、最も重傷・死亡につながる事故です。牛の角が人の腹部・脚・背中に突き刺さることで、内臓損傷や出血多量を起こします。牛は約600kgの巨体で、猛スピードで走るうえ、予想外の方向へ急に向きを変えます。そのため、走者は逃げ場がない状況になることもあるのです。特に通りの角や壁際では転倒者が多く、下敷きになった人が角で刺されるリスクが高まるのだそうです。

圧迫事故

韓国で起こった事故と同じく、圧迫され窒息や骨折を起こすケースです。牛追いでは狭い路地に一斉に人が押し寄せるため、転倒者が1人出ると、次々に人が折り重なる状態になります。この状態で後方から牛が突っ込むと、逃げることも助けることもできず、窒息や骨折を起こす危険があるのです。実際、過去の死亡例の一部は、この群衆事故によるものでした。特にゴール手前の闘牛場入口は道幅が狭く、毎年事故率が高いとされています。

二次的事故

牛追いが行われるパンプローナの旧市街は、石畳で滑りやすくなっています。そのため、雨天時や朝露が残る日には転倒事故が多発するそうです。転倒した人を避けようとして別の走者がぶつかる、連鎖転倒の可能性も。また牛自身も滑って、立ち上がる際に暴れ、周囲を巻き込むケースもあります。牛は予測不能な動きを見せるため、参加者がパニックに陥ることもあるそうですよ。

まとめ

スペイン・パンプローナの「牛追い祭り」についてご紹介しました。聖フェルミンを称える伝統的な祭りで、牛追いイベントが最大の見どころ。参加には18歳以上で飲酒禁止などの安全ルールがあり、過去には死亡・負傷事故も発生しています。危険を理解したうえでの参加が求められますので、十分に検討した上で、参加を決めてくださいね。

この記事を書いた人

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