2020年から始まった小学校英語の影響もあり、昨今は早期英語教育が白熱していますね。英語力という観点では、先進国の中でも遅れを取っている日本。まだまだ英語教育に力を入れているとはいえない状況で、各家庭が「子どもに英語で苦労をさせない」工夫を施しています。さて、そんな中でもやはり、まだ早期英語教育に反対している人がいるのも事実。今日は、白熱する早期英語教育の賛成派・反対派の意見をまとめてみたいと思います。
早期英語教育に賛成派は「時代に合わせて」
早期英語教育に賛成している人たちは、今後英語がマストになる未来を想定し、子どもに早くから英語を身につけさせたい人が多いようです。
少子高齢化で外国人労働者が増える
日本は長年、少子高齢化に悩まされていますよね。そこでやってくる未来は、外国人労働者を招き入れる政策。少子高齢化で働き手に困った日本は、将来的に外国人労働者を多く雇うのではないかといわれています。そうなれば当然、外国人労働者が話す言葉をこちらが理解する必要性も出てきますね。
日本に住む外国人労働者が増えれば、自然と英語が共通語になっていくと推測できるので、昨今では「ずっと日本にいるから日本語だけで良い」という考えは少数派になってきているようです。
いつか日本を出られるように
日本は先進国でありながら、子育てのしにくい国というレッテルを貼られてしまいました。子どもが増えるたびにお金がかかり、育休制度も整っていなかったり、保育園が不足していたりと、問題の根っこが見えないくらいには深刻化してしまっています。
サービス残業が定着していて、もらえるお給料も割に合わないとして、外国でのびのびと働く若者も多いんです。子どもが大きくなったとき、好きな場所で好きなように生きていけるよう、早期英語教育に力を入れる親御さんが多いようですよ。
早期英語教育に反対派は「意味がない」
一方、早期英語教育に反対の主張をする人たちにも、説得力のある根拠がありました。
日本語での論理的思考力を育てるべき
日本語と英語を同時進行させることで、双方の言語発達が遅れる可能性が指摘されています。厳密には、幼少期に日本語を獲得する前に海外に移住するなど、特殊な言語環境であるケースに限るのですが、昨今の早期英語教育はレベルが高いので、日本語の発達に影響を及ぼすこともあるそうです。
たとえば日本語のテレビ番組を一切禁じ、英語の番組しか見せないなど、極端なやり方をすることで、子どもは日本語を学ぶ機会が奪われてしまいますね。日本語は、平仮名・カタカナ・漢字と覚えるアルファベットがたくさんあるので、幼少期から少しずつ知っておくと、小学生になってからもスムーズに読み書きができます。そんな貴重な機会を、英語に費やし過ぎてしまうことが懸念されているそうです。
親のほうが白熱しすぎる
早期英語教育でよくみられるケースが、子どもではなく親が張り切り過ぎてしまう家庭。子どもは「英語が大事」とは思っていないでしょうから、早期英語教育はほとんどの場合、親御さんが主導していると思います。
しかし、子どもにとっては英語以外にも遊びや運動、体験など、大切な学びがたくさんあります。親は、英語にばかり白熱しないでほかの科目も大事にすべきだという意見が多いようです。
また、親が張り切すぎて子どもに無理をさせるケースについても、懸念されています。何事も、子どもの意思を聞きながら「頑張ること」と「頑張らなくても良いこと」を取捨選択していきたいですね。
まとめ
昨今盛り上がっている、早期英語教育について調べてみました。賛成派も反対派も、それぞれの教育観や方針に基づいてさまざまな角度から、早期英語教育の必要有無を判断しているようですね。小学校3年生から始まる英語の授業は、コミュニケーション中心のアクティブなクラスになるといわれています。子どもが少しでも、英語を話すのが楽しい!と思ってくれるような教育現場が実現すると良いですよね。