ドナルド・トランプの応援動画にみる日本に対するステレオタイプなイメージ

米大統領選挙で予想外の健闘を見せているドナルド・トランプ。最初は彼の発言に呆れるばかりでしたが、あまりにぶっとんだ発言が多いので、最近ではむしろどんな面白いことを言ってくれるのか、楽しみにすらなってきました。

ところが、いつものように彼の発言をチェックするためにネットサーフィンをしていると、彼に関する大変困った動画が目に入ってきました。

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日本風?のドナルド・トランプ応援動画

しばらく前にYouTubeに投稿さた動画なんですが、若い日本人女性がドナルド・トランプに恋にも似たあこがれを抱きながら応援するという謎の内容になっています。まずはその動画を見てもらいましょう。

 

 

短い動画ですが、海外ではSNSなどを中心にかなり拡散されているようです。トランプがアメリカ大統領どころかWORLD PRESIDENT(世界大統領?)に選ばれるという導入部分をはじめ、全編にわたって突っ込みどころ満載です。

もちろんこの動画の制作者は日本人ではありません。ハリウッドをベースにしているMike Divaさんというアメリカ人です。ちなみに動画に出てくる日本人風の女性もChloe Doanという海外の女優(?)さんです。

制作者のインタビューなどを読むと、別にトランプのサポーターというわけではなく、この動画を通じて「可愛さと面白さと恐ろしさ」を同時に表現したかったとのことです(なんか篠原涼子みたいだ……)。ですが、僕の感受性が乏しいせいなのか、ただただ、頭おかしいという感想しか抱けませんでした。

日本に対するステレオタイプの変化

この動画については狂っているとしか表現のしようがないのですが、それと同時に、日本に対するステレオタイプなイメージが変化していることも興味をひきました。

一昔前は、海外の人がイメージする日本としてニンジャ、サムライ、ゲイシャ、ハラキリなどがよくネタになっていました。日本に旅行した外国人が「東京にはサムライが全然いなくて驚いた」なんて感想を漏らしたという話もあったとかなかったとか。

さすがに時代が変わっているようです。

このビデオに沢山の日本語が登場することからも、制作者が動画を意図的に日本的なものに仕上げようとしていることが分かります。日本語のほかにも、制作者がイメージする日本のカルチャーがいろいろつめこまれています。AKB風のポップな曲だったり、Kawaiiであふれた部屋や小物たち、アニメ、そしてロボット。きっとこういったものが良くも悪くも今の日本を象徴しているものだと思われているのでしょう。

もちろん他国に対するステレオタイプはお互い様の話です。僕も今暮らしているイギリスに初めて来た時は、ハットをかぶってステッキをもった英国紳士が歩いているのかと思っていましたが、当然そんな人は一人もいません(むしろヨレヨレのTシャツを来て昼間からパブで飲んだくれているおじさんは沢山見ます……)。

今回伝えたかったこと

11月8日の米大統領選投開票まで残すところ3ヶ月を切りました。僕としては、世界の人々がこの動画がMade in Japanだと勘違いしないことだけを強く祈りながら、引き続きドナルド・トランプをウォッチしていく所存です。

さて、今回伝えたかったことは次の3つです。

  1. 日本風のドナルド・トランプ応援ビデオがどう考えても頭おかしい。
  2. 海外の人がイメージする日本のステレオタイプが変わってきた。
  3. 僕が日本人だと知ると「俺、ジャッキー・チェン大好き!」って嬉しそうに言ってくる外人がいて困る。

それではまた。See you soon!

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