もし誰かに、”I am cross with you.”と言われたら、ちょっと注意してください。間違っても「私はあなたと交差している。」ではありません(そもそもこの日本語の意味が分かりませんが……)。
今回の記事では、誰もが知っている”cross”という英単語の、あまり知られていない意外な意味を紹介します。
crossのよく知られた意味→十字架、渡るなど
“cross”という英単語自体は非常に有名です。
「クロス」というカタカナ語にもなっているので、意味も理解している人が多いんじゃないかと思います。
名詞ではいわゆる「バッテン(☓)」や「十字架」、動詞では「どこかを渡る、交差する」という意味があります。
ところが、この”cross”には日本人にはあまり知られていない意味があります。
crossのあまり知られていない意味→怒っている
“cross”は上で紹介した名詞、動詞以外にも、人の状態を表す形容詞として使われることがあります。
この記事のタイトルに載せているとおりですが、この形容詞で使われる時の”cross”の意味は「イライラしている、怒っている」です。
Cambridge dictionaryによると、”annoyed or angry”と説明され、こんな例文がついています。
My Dad gets cross (with me) if I leave the kitchen in a mess.
うちのお父さんは、私がキッチンを汚したまま放っておくと、イライラしはじめる。
なので、”I’m cross with you.”というのは、もちろん「私はあなたに怒っています。」という意味になります。
“angry”よりは少しマイルドな怒りに使われることが多いです。
また、”crossly”とすると「怒った様子で、イライラしながら」といった副詞にもなります。
ちなみに”I am close to you.”は、「わたしはあなたのそばにいるよ。」になります。
LとRの聞き分けができないと、”close”と”cross”が似たように聞こえてしまう場合もあるかもしれませんが、正反対のニュアンスになるので注意しましょう。
イギリス英語でよく使われます
今回紹介した”cross”の使い方は、基本的にイギリス英語です。いたずらした子供に対してお母さんがちょっと怒っている様子を表す時などに使われているイメージです。
会話の中などでも結構目にする機会も多い用法なので、是非覚えておいて欲しいですが、みなさん自身が日常会話でこの意味の”cross”に遭遇しないことを祈っています。
I’m keeping my fingers crossed for you!