先日ネットを見ていたら、燃えないごみを表現するのに”inflammable”という表現を例として挙げている人がいました。
燃えやすい、燃えるを意味する”flammable”に、否定を表す接頭辞”in-“をつけるというイメージだと思うんですが、実はこれは間違いです。
今回の記事では、類似する表現と合わせて解説していきます。
inflammableは燃える
そもそも「燃えるごみ」、「燃えないごみ」っていう日本語がおかしい(燃えないごみも燃えるし)のは置いておいて、”inflammable”について。
結論をいうと、”inflammable”は形容詞として「引火性の」、名詞として「引火物」という意味なので、燃えるものに使われる表現です。
嘘じゃありません。Oxford Dictionaryにはこうあります。
inflammable:
adjective)
Easily set on firenoun)
A substance which is easily set on fire.Oxford Dictionaryより
もちろん”flammable”自体も、燃えるものを意味します。
ややこしいんですが、inflammableの”in-“は、否定の接頭辞ではなく、”into”を意味する接頭辞なんですね。
困惑するのは日本人だけじゃなくて、英語圏の人にとっても紛らわしい単語だそうで、一般的にはinflammableは使わない流れになっています。
確かに、燃えないものだと安心していたら実は引火性のものだったなんていうと、危険ですからね。
ちなみに、”flammable”は燃えているガスを表す”flame”から来ているわけですが、”flammable”はmが2です。スペルミスをし易い単語の代表ですので注意しましょう。
燃えないものは?
じゃあ、実際に燃えないものは何というでしょう。答えは”non-flammable”です。これが燃えないというのはわかりやすいですね。
それでは、応用問題。
引火性のものを意味する別の英語に”combustible”があります。この単語に”in-“をつけた”incombustible”は燃えるでしょうか?燃えないでしょうか?
“inflammable”の例でいくと”incombustible”も燃えそうですが、実はこちらは燃えません。
“incombustible”は「耐火性の」と言った意味で、”incombustible floor”などというように使われます。
さらに、「燃える」「燃やすのに適した」という意味では”burnable”という単語があります。
日本で言うところの燃えるごみ(プラスチックのように燃えるけど燃やすべきではないものを含まない)という表現をするには、”burnable waste”が一番近い表現だと思います。
でも、残念ながら”burnable”に接頭辞をつけて「燃えない」を意味するような単語はありません……
よく分かる(?)まとめ
いや、英語ってマジで難しいですね。まとめるとこんな感じです。
燃える | 燃えない |
flammable/inflammable | nonflammable |
combustible | incombustible/noncombustible |
burnable | – |
これはもう覚えるしか無いです。